芬陀院は東福寺の塔頭の一つで雪舟作の庭園があることから雪舟寺とも呼ばれています。南庭は「鶴亀の庭」とよばれ雪舟の作庭によるものです。二度の火災と長い歳月の中で荒廃していたが、昭和14年に重森三玲の手によって一石の補足もなく復元されました。その際に同じく鶴亀の島を題材にした東庭を新たにてがけています。
◆庭園レポート
豪壮でもないし大胆でもない、しんと落ち着いた静かなお庭でした。穏やかというかしっとりというか、でもそれがものすごく心地よい、そんな空気感がありました。東庭は丸窓からの長めがとても良くて座して鑑賞しているうちに目に入ってくるのが緑と障子の白色しかないのですごくミニマムな気持ちになってきて、この後買い物いこうか…って考えてた気持ちがなくなったりしました(が、街中に戻るとやっぱり物欲が復活していました。)
◆拝観
年中無休 12~2月 9:00~16:00 / 3~11月 9:00~17:00
◆入場料
300円
◆所要時間
20分ほど
◆アクセス
京都市東山区本町15丁目803東福寺山内 地図
JR奈良線・京阪電車
東福寺駅下車 徒歩約10分
◆歴史のこばなし
雪舟は室町時代に活躍した水墨画家です。禅僧になるために備中宝福寺に入るが修行をせず絵ばかり描いていたので住職が戒めのために柱に縛り付けました。数時間後、住職が様子を見に行くと雪舟の足元にねずみが動いていたそうです。よく見るとそれは雪舟が流した涙で描いたねずみで、まるで生きているかのようにいきいきと描かれていたそうです。
たまに禅に関する美術展なので雪舟の画を目にすることがありますが確かに躍動感があるというか迫力があります。
雪舟が描いた達磨大師。この迫力!
ちなみに禅の画でオススメなのは江戸時代の禅僧で画家の仙厓義梵の画も面白いです。下手なわけではなくどの人にも禅の教えをわかりやすいように、とこんな作画だそうです(確かそう聞いた記憶があります…)。仙厓義梵の画。んん~ゆるい。でも面白いから確かに興味もつ!仙厓義梵の思惑通り。