表情豊かな枯山水庭園、光明院“波心庭”

禅の庭

光明院は東福寺塔頭のひとつ。1391年の開創。方丈前の庭園は波心の庭。池泉式の枯山水で、州浜型の枯池に三尊石組を配し、背後にサツキやツツジを雲紋になぞらえて刈り込み、雲の上に茶亭蘿月(らげつ)庵があり、月が昇る姿を形どっています。入り口に雲嶺の庭があります。波心とは「雲無生嶺上 月有波心落」(雲なく月は嶺の上にあり、波の上に月が映り、とても心が落ち着く)ということを意味し庭のテーマとなっているそうです。

◆庭園レポート
東福寺から歩いて5分もかからぬところに位置しています。なのに、人が少ないのです。東福寺にあれほどいた人が、こちらの庭を見ないで帰るのはもったいないです
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波心庭を見た瞬間「縦横無尽に広がっている」と思いました。方丈の端から見たり正面から見たり、見るポイントによって様々に表情をかえ、またサツキに刈り込みが美しくそして背が高いので、ほんと別世界というかここだけ切り取られたような空間になっていました

色彩は少ない時期でしたが、なんせ見る位置によってころころと表情が変わる表現豊かな庭だったので飽きるということがありません。時間に制限さえなければいつまでもいたいような、そんな庭園でした。
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◆拝観
年中無休

◆拝観料
志納

◆所要時間
20分

◆アクセス
京都府京都市東山区本町15−809 地図
JR / 京阪電車 東福寺下車 徒歩約10分約

ikeda

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日本庭園(主に古庭園)と歴史が好きな管理人が日本庭園の紹介と歴史コラムをと書いています。京都芸術大学大学院環境デザイン領域日本庭園分野を修了。書いた論文を当サイト内でも公開しています。

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