山陰最大の優雅で豪奢な池泉回遊式庭園

由志園は大根島の風光明媚な環境に日本庭園を造ろうと門脇栄氏によってつくられた山陰最大級の池泉回遊式日本庭園です。大山を模した築山、名勝地「鬼の舌震」や宍道湖、中海を表現。水の流れは、日本海へ至り、弓ヶ浜を表した広大な州浜と美しい白砂青松庭が配されています。

◆庭園レポート
大根島(だいこんしま)にある由志園は2019年夏のNiwasoraNightで庭師・村雨辰剛さんにトークゲストに出ていただいた時におススメしてもらった庭園です。「由志園は細部まで行き届いたお庭で清潔感がすごい」と教えてもらった通り、本当に清々しい印象です。現在、夜はライトアップしている期間だそうで池泉に蓮のオブジェがあったのも面白かったです。

大根島が火山でできた島なので溶岩石が多く採石されるので、溶岩石だらけの枯山水でした。こんなに溶岩石がたくさん配置された枯山水を見たのは初めてですごく嬉しかったです。
とにかく山陰最大級だけあって広い園内。大根島は全国一の牡丹苗の生産地。由志園では牡丹の時期は花を池泉に浮かべるのだとか。壮観でしょうね~!


◆入園
9:00~17:00

◆入園料
800円(レギュラーシーズン)/900円(ハイシーズン)/1200円(ベストシーズン)

◆見学所要時間
1時間ほど

◆アクセス
島根県松江市八束町波入1260-2 ⇒地図
JR米子駅から車で40分、JR松江駅から車で25分
松江境港から直行バスあり


◆歴史のこばなし
溶岩石がたくさんの枯山水は珍しいと思ったのですが、そもそも庭石の種類ってどうなっているのだろう、と。

有名なのは「御影石」という名称で有名な花崗岩(かこうがん)の石。強く耐久性に優れているため、作庭に重宝されています。御影石の中でも稲田御影や甲州御影、本御影など産地によって様々な種類や特性があります。国内最高の知名度&高級品と言われているのは香川県の庵治石(あじいし)です。

庭園を鑑賞していると目にすることが多い「阿波青石(あわあおしいし)」や「紀州青石」。結晶片岩(けっしょうへんがん)の石です。結晶片岩とは強い片状構造を持つ変成岩の総称で、変形によって、鉱物粒子が面的に成長・再結晶することによって生じます。片理(へんり)という縞模様が見られその縞目に沿ってはげるように割れる傾向があります。

青石と呼ばれるのは緑色片岩のことです。青石といえば漫画「へうげもの」で主人公の古田織部が青石をみて独特の擬音で表現していましたね(うろ覚えですがミキュンだかそんな感じの擬音で…。)青石が多用されるようになったのは安土桃山以降の気がするのですが、調べてもあまりでてきませんでした。財力を示すために珍しいもの(南方の植物の蘇鉄など)を取り入れるのは武将茶人の習わしであったそうなので青石の多用もその流れを汲んでのことでしょうか。鎌倉・室町期の庭園ではあまり青石を見かけない気がするので。

▲重森三玲庭園美術館。作庭家の重森三玲も青石を愛用していました。

鞍馬石(くらまいし)は京都の銘石として全国的な知名度を誇る庭石。閃緑岩です。硬質で濃い茶褐色の落ち着いたサビ色であることから茶道のわびさびの世界と親和性が高く、茶庭の庭石、飛石、沓脱石に使用されることが多いです。現在は採石が禁止されているそうです。

▲飛石が鞍馬石。鞍馬石は濡れるとすごく美しいですよね。

石の種類はとてもたくさんあるので、覚えられない…。でもやっぱり大きくて鮮やかな色の緑色の青石を目にするとテンションがあがります!